歩けば脳が活性化する

 

私が日頃から研究している歩くということに

ついて面白い題名の本を見つけましたので

紹介させていただきます。

本の題名は、

「歩けば脳が活性化する」という本です。

この本んを書いた人は、

有田秀穂さんという人で

東邦大学医学部総合生理学教授

東京大学医学部卒業

NPO国際セロトニントレーニング協会会長

という経歴をお持ちの人です。

先ずはセロトニンの効果について少し説明します。

セロトニンの作られる量が減ると

鬱傾状態になったり、キレやすくなったりと精神的な障害に陥ることもあります。

それは、セロトニン神経の役割は、限定された特別な役割を担っているわけではなく、

脳全体に影響を与えて一つの状態を作っていると考えられているそうです。

このことをオーケストラの指揮者に例えて、

セロトニンという指揮者のタクトの振り方次第で各パートの演奏が激しくなったり、

沈んだものになったりするように、脳の状態を良くも悪くもすることになります。

さらにセロトニン神経が縫線核にあることが、歩行、咀嚼、呼吸などのリズム運動によって

セロトニン神経が活性化される可能性があり、

縫線核の周囲には歩行、咀嚼、呼吸などのリズム運動の中枢があり、

リズム運動運動によって縫線核が刺激されて、

セロトニン神経の活性化につながると考えているようです。

 

縫線核(ほうせんかく)とは脊椎動物の脳幹にある神経核の一つ。

 

セロトニンは朝起きてから夜寝るまで一定の頻度で放出します。

朝、目覚めたばかりのセロトニンレベルは低く、セロトニン神経が良い状態であれば順調に調子が

上がっていき心身の爽快な気分がつくられます。

セロトニン神経が弱っているとセロトニンが脳全体に行き渡らないので、

調子が上がらないということになる。

このように、朝順調にセロトニン神経を活性化させることは、一日のはじまりを素早く

スムーズに活動できるレベルに上げて、一日を充実して過ごすことにつながる。

逆にセロトニン神経が弱っていると寝起きが悪く、いつまでも頭の働きも悪く、体もピシッとしない、

そんな状態を引きずると、一日中どうも仕事の能率が上がらないということにもなると

おっしゃっています。

 

このセロトニンの力をどうしたらつくりだせるのか?

それは、歩く、呼吸をする、ガムをかむなどの一定の作業を集中して繰り返すことによって

セロトニンを活性化することができるようです

ここでポイントとなるのは、集中しなければならないということです。

歩きながら他のことに気を取られたり、考えたり、おしゃべりをしたりすると、

せっかくリズム運動をしていてもセロトニン神経が活性化されないようです。

そこで、言語脳を抑え、徹底的に 意識を集中させる必要があるのです。

セロトニン神経を活性化させるためには、大脳の前頭前野からセロトニン神経に

指令を出す事が必要です。

「大脳の前頭前野を働かせるために集中して歩く」>「何も考えずに、

何も気を取られずに集中して歩いている状態になる」>「セロトニン神経が活性化する」>

「リラックスしていながらも大脳は働いている状態」という回路がつながることになる。

 

私はウォーキングをするときには、

靴とインソールを評価するために色々なことを考えてしまうので、

この何も考えないで歩くという事がとても難しい事でした。

元リッツ・カールトン日本史社長がすすめている想像力を磨く方法で

鬼平犯科帳という本を読む事で、人間関係、男女関係、社会の色々なことを学べて

想像力を磨くためにとても勉強になることを聞いて、

ウォーキングの時にもオーディオブックで聴きながら歩いていました

騙されたと思ってやってみてくださいと言われてた通り

とても想像力を磨くトレーニングになったと思っています。

そのような事が歩く時に習慣化されていたので、何も考えないという事がとても大変でした。

そこで自分なりに工夫をして、歩き始めてから10分間だけ集中して何も考えないように

歩いてみましたが、最初はとても難しく集中する事が出来ませんでした。

私はもともと集中力がない気質でしたので余計に難しいのかもしれません。

こなせるはずのない仕事量をどう片付けたらいいかと、あっちこっちに気が飛んでしまい

結局何も進んでいないなんてことが多々あります。

しかし、3ヶ月ぐらいたった頃から何となく集中できたかなという感覚ぐらいにはなって来ました。

その集中力は仕事をする際にとても役に立っています。

今は何かしたい衝動にかられたら、そのことをホワイトボードに書いておいて、

後から見て必要であれば、スケジュールを変更して取り組むようにしています。

この取り組みは、私のような凡人でもとても効果があったように思います。

 

このセロトニン神経の効果で天才的な力を発揮したのではないかと思われる人が、

弘法大師(空海)です。

弘法大師は、家柄もよく18歳の時に当時の高級官僚を育てる大学に入ったが、

一人の修行者に出会い、虚空蔵求聞持法を教えられ、

それがきっかけで2年で大学を辞めてしまったそうです。その後弘法大師は、

御真言を唱えながら修行の旅をされたそうです。

この行いがリズム運動となり、セレトニン神経を活性化したのではないかと考えられます。

 

その時の空海の経典や語学の学習の吸収力はスポンジが水を吸うが如く

凄まじい勢いだったのではないでしょうか。

その学習能力は遣唐使として留学した時にも発揮されたようです。

当初20年の留学予定が、たった2年間で帰朝したそうです。

修行に耐えられずに帰って来たわけではなく、全ての修行を2年間で終えて帰朝したそうです。

密教の第7祖の恵果和尚から伝法灌頂(でんぽうかんじょう)という一宗一派を開く事が許される

継承者としての位を受け、この世の一切を遍くに照らす最上の者とする意味の

「遍照金剛」という名を与えられ恵果和尚の後継者に指名されたようです。

それまで何年、何十年と恵果和尚の下で修行して来た中国人は、

悔しい思いをしたのではないでしょうか?

それほど空海は卓越した力があったのでしょう。

その力にあやかりたいと、空海の追体験をするためにお遍路巡りが今でも盛んに

行われているのはわかるような気がします。

このようにセロトニンの効果をこの本の中で色々と紹介されております。

毎日のウォーキングの励みに、

またこれからウォーキングを始めてみようという人にオススメの一冊です。

 

歩けば脳が活性化する

お遍路さんは何故歩くのか?

発行所/ワック株式会社

著者/有田秀穂