高血圧は薬で下げるな!/浜六郎

高血圧は薬で下げるな/浜六郎

今回ご紹介する本は、浜六郎医師の著書、「高血圧は薬で下げるな!」です。

高血圧の危険性は、動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞などの合併症をおこすために適切な管理が必要です。

WHO/国際高血圧学会の軽症高血圧治療指針では1999年までの指針では160/95未満(70歳未満)だった指針は2004年には130/85未満(65歳未満)となって、多くの方が高血圧と診断されて薬を処方されているのではないでしょうか。

その処方される薬について少し学習をして、自分に合った薬との付き合い方をして頂きたいと思いこの本を紹介致します。

この本の中には、日本以外にも海外の臨床試験データーが紹介されています。その臨床データーが何を示すのかを、浜六郎先生の医師としての見識から解説されています。

この本の中にフランス「プレスクリル」誌の勧告を要約を紹介した記述あります。

〇合併症の無い成人軽症高血圧(160/95以上)の人には

・男性は、先ずはβ―ブロッカー >次に利尿剤※

・女性は、先ずは利尿剤 >次にβ―ブロッカー

・利尿剤/β―ブロッカーで効果が出なければ,ACE阻害剤

・カルシウム拮抗剤は最後に選択すべきである

※ある臨床試験で男性はβ―ブロッカーが、女性は利尿剤のほうが害作用が少ないという結果が出ていることが根拠となっている。

 

〇65歳以上の人には

・先ずは利尿剤 >次にβ―ブロッカー

・若い人より少量から始める

・血圧が下がりすぎる(とくに起立時)ことや、脈が遅くなることに厳重に注意

 

〇糖尿病のある人には

・先ずはACE阻害剤 >次にβ―ブロッカー

・最後に利尿剤を考慮

・ACE阻害剤は血糖コントロールにもよく、害作用も少ない。

・どちらにしても使用量は少なめに

・血清カリウム値の下がりすぎに注意

・カルシウム拮抗剤は使わないほうがよい(合併症予防に対してACE阻害剤よりも効果が劣り、糖尿病悪化の危険性もある)

 

〇合併症のある人は

・脳卒中の後 >利尿剤

・心筋梗塞の後 >β―ブロッカー

・心不全の後 >ACE阻害剤

 

〇妊娠中の高血圧には

・先ずはメチルドバ(できるだけこれに) >次にαブロッカー、サイアザイド系利尿剤(低カリウムにならないように注意)

※メチルドバは、やや複雑な作用をもっていますが、神経の興奮を鎮めるように作用する降圧剤です。

 

〇降圧剤を使ってはいけない病気・状態

・利尿剤を使ってはいけないとき >尿が出ないとき、急性腎不全

・β―ブロッカーを使ってはいけない場合 >喘息の患者、心伝導ブロックの人、脈が遅い場合、重度の動脈閉鎖

・ACE阻害剤 >妊娠中

・アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARI) >妊娠中

・カルシウム拮抗剤 >妊娠中、心伝導ブロックの人、脈が遅い場合、重い心不全、脳出血直後

 

〇厳重な注意が必要な場合

・利尿剤 >痛風、低カリウム血症、肝性昏睡

・すべてのβ―ブロッカー >喘息

などとつづきます。

 

この本を参考にご自分の身体に合った薬を選択してくれる医師を探してみたら如何でしょうか。

薬での治療のほかに生活習慣を変えることも高血圧の改善に有効です。

私は歩くことの専門家ですので、歩くことで生活習慣を変えることをおすすめします。外出して歩くことができない方には、室内で手すりにつかまり、できるだけ足を高く上げて足踏みをすることをおすすめします。立ち上がることができない方には股関節、膝関節の曲げ伸ばをすることをおすすめします。

それぞれの方に合った運動量を継続して取り組んでみてください。