「色」は、形や質感のように、その物体についているように見えますが、実は、物体自体に色はついていないのです。では、ついていないのであれば、色は一体どこにあるかというと、そのはじまりは、光です。光の中に、色は存在しています。
太陽や蛍光灯のように自ら光を発するものを「光源」と呼びます。光源である太陽や蛍光灯の光は、白い光に見えますが、実は、その「白」は、人間が目にすることができる赤・緑・青の光が均等に混ざりあうことで生まれています。これを「光の三原色」と呼びます。この白い光の中に、私たちが感じることができる色、全てが含まれています。
そして、光源の光が物体に当たると、その物体が持つ特徴に従って、光の吸収と反射が起こります。物体に吸収された波長光を見ることはできませんが、反射された波長光は、目に入り視細胞を刺激することで、その信号が脳に伝わり、物体を色として感じられます。例えば、ある物体が500~600nmの中波長光(緑に見える光)と400~500nmの短波長光(青く見える光)は吸収し、600~700nmの長波長光(赤く見える光)を反射した場合、その物体は「赤色」に見えるというわけです。このように、色は、光、物体、人間の目と脳の反応があって初めて感じることがでいるのです。
日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より