味覚/コク

「コクがある」と表現される食材や料理は数多くあります。生クリームやチーズなどの乳製品、カレーやシチューなどの煮込み料理、牛肉やマグロのトロなどの動物性脂肪、さらに、ワインやビール、コーヒーなどの飲み物にも「コク」という表現がよく使われています。コクについての定義は不明瞭ですが、コクを生じさせる条件として、食品の素材の熟成、発酵、加熱処理などにより食品に含まれる多くの味物質や香り成分がつくり出され、その複雑な成分が味蕾を中心とした口の粘膜の受容体を刺激し、それらの情報が脳に送られることでコクを認識します。つまり、「味(基本味)・香り・食感」がバランスよく合わさることでコクがあるという感覚が生まれます。

 

 日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より