脳力/学習能力を支える「前頭連合野」

人間らしい行動を司る前頭連合野
人間らしい行動を司る前頭連合野

学習能力とは、学んだことや経験したことを自分自身の行動や思考、判断に反映し、活かすことのできる能力をいい、知識が豊富なことと学習能力が高いことは違います。知識は、推測や判断、計画のためにもちろん必要ですが、学習能力として必要なのは、知識や記憶、感覚などの得た情報をいかに認識し自分のものにし、役立てることができるかといった能力です。未経験の新しき状況に対して、合理的に考え、結果を推測し、より良い対処ができるのは、人間などの一部の高等動物だけの能力といわれています。また、物事を相手の立場に立って考えることや、長期的な展望を持って何段階もの計画を立てることも大変高度な知能だといえます。

これらの思考や推測などの学習能力を支え、人間らしい行動を司っているのは、大脳皮質であり、特に「前頭連合野」という部分です。前頭連合野は、額のすぐ裏側に位置し、大脳皮質の約30%を占める人間の脳の進化の過程で最も発達した部分です。その働きは、日常生活の行動にも大きくかかわっています。例えば、冷蔵庫を覗いて食事のメニューを決め、料理の段取りを考えながら調理し、複数の料理を食卓に並べるといったことです。

また、学習能力の向上へとつなげるには、モチベーションを高く維持し、やる気を引き出すことが重要です。そのやる気を司るのも前頭連合野です。人間の持つ高い学習能力は、前頭連合野の存在があってこそといえるのです。

 

 

 

  日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より 

 

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