脳力を支える生活習慣のポイントを抑えていきましょう。
<質の良い睡眠をとるためには「メラトニン」>
脳力を高めるには、規則正しい生活が基本です。特に、重要なのが「睡眠」です。睡眠不足は、これまでみてきた「記憶力」「集中力」「学習能力」「コミュニケーション能力」など、ほとんど全ての能力を低下させます。
精神安定の働きを持つセロトニンは、睡眠を促すホルモンの「メラトニン」の原料となります。セロトニンを日中しっかり分泌させておくことで、夜にメラトニンの分泌が増え、質の良い睡眠をとることにつながります。私たちは起きている限り、さまざまな情報が脳へと伝わり、知らず知らずのうちに脳を働かせています。脳を休ませるためには寝るほかありません。脳力を最大限引き出せるよう、メラトニンを分泌させ、質の良い眠りを取りましょう。
<食事・運動・ポジティブ思考で脳力UP>
睡眠のほかにも、神経伝達物質の合成を促すためには、バランスの良い食事が大切です。神経伝達物質を合成する際、主な材料となるのは、タンパク質です。肉や魚、大豆など良質なたんぱく質を含む食事をしっかり取りましょう。
また、適度な運動は、気持ちをリフレッシュさせ、やる気を引き出してくれるほか、運動による適度な疲れが、質の良い睡眠にもつながります。
もう一つ重要なことは、ポジティブな思考です。物事は、起きた事実よりも、その物事をどうとらえるかが大切です。ポジティブに考えることで、その思考に応じた神経伝達物質が分泌され、前向きになることができるでしょう。
睡眠は食事などの生活習慣を整え、神経伝達物質の活用術を上手く取り入れて、さらなる脳力向上を目指していきましょう。
日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より