聴覚/音を伝えるしくみ

音は、空気の振動として耳介で集められ、外耳道を通り鼓膜へ、鼓膜から耳小骨のツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨にそれぞれ伝わり、内耳に振動が伝わります。

振動は内耳で電気信号に変換されて、蝸牛神経に伝えられ脳の聴覚野へとたどり着きます。聴覚野に伝わってはじめて「音」として感じることができるのです。

音を伝えるしくみ
音を伝えるしくみ

<外耳で振動を集めて、中耳で振動を増幅させる>

音は空気の振動で成り立っています。その振動は、外耳の耳介で集められ、外耳道を通って鼓膜を振動させます。鼓膜はその名の通り、太鼓の膜のように働き、空気の圧力の変化を受け止めて振動します。振動はさらにツチ骨とキヌタ骨が梃子(てこ)のように動くことで音圧(音の圧力)を約1.3倍に増幅します。そして、アブミ骨は、底面積が鼓膜の底面積の約17分の1であり、振動を小さい面積に集めることで、太鼓の圧力を約17倍に増幅させることができます。3つの耳小骨の働きが合わさることによって、鼓膜の音圧は約22倍(約1.3倍×約17倍)にも増幅されて、内耳の内部を満たすリンパ液へと伝えられます。

 

  

  日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より