触覚/皮膚感覚を司る皮膚の構造

皮膚の構造
皮膚の構造

私たちの皮膚で5つの種類の感覚を感じることができます。何かに触れた感覚(触覚)、押された感覚(圧覚)、痛みの感覚(痛覚)、温かさの感覚(温覚)、冷たさの感覚(冷覚)で、これらをまとめて皮膚感覚と呼びます。そして、皮膚感覚を感じ取るために、皮膚にはさまざまな感覚受容器が埋め込まれています。感覚受容器にはいくつかの種類があり、受け止める刺激の種類や、刺激を伝える信号の発生の仕方が異なります。では、皮膚感覚を理解するために、まずは皮膚の構造から確認していきましょう。

皮膚は表面から順に、表皮、真皮、皮下組織の3層でできています。皮膚感覚の受容器は、主に皮膚の真皮に存在しており、いずれも神経の末端に位置しています。これには大きく分けて2つの種類があり、特定の構造をもつものを「機械受容器」、特定の構造をもたずに神経の先端が細くなった状態のものを「自由神経終末」といいます。さらに、機械受容器は、全身に分布して圧力やゆったりとした振動を感じる「マイスナー小体」、持続的な圧力を感じる「メルケル細胞」、より深い層で圧力や早い振動を感じる「パチニ小体」、圧力や皮膚の伸びを感じる「ルフィニ小体」の4種類に分けられます。

機械受容器は圧力を受けると変形し、電気信号を発生します。また、圧力がなくなり、元の形にもどるときにも電気信号を発生します。さらに、ルフィニ小体は、細長い小体が枝分かれし、皮膚にかかる圧力の方向が変化したときにも電気信号を発生することができます。一方で、自由神経終末は、痛みや温かさを感じる受容器として働きます。物理的な圧力のほか、細胞が傷ついたときなどにつくられるブラジキニンなどの「発痛物質」を刺激として受け取って、電気信号を発生します。

 

 

日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より