触覚/脳への2つの伝達回路

皮膚感覚の伝達経路
皮膚感覚の伝達経路

皮膚の受容器で捉えた刺激は、電気信号として脳へ伝わります。その脳への伝達回路は、「脊髄視床路」と「後索ー内側毛帯経路(うちがわもうたいけいろ)」の2つの経路があります。「脊髄視床路」は、痛みや温度、強くて粗い感覚を伝える経路で、上半身からの信号は頚髄、下半身からは腰髄で左右の神経が交差しています。一方、「後索ー内側毛帯経路」は、詳細な触覚を伝える経路で、延髄で左右の神経が交差しています。体性感覚野は右脳と左脳にあり、各経路での交差を経て、左半身からの刺激は右脳の体性感覚野で、右半身からの刺激は左脳の体性感覚野で受け取っています。

日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より