人は運動を始めた直後には、体がまだ運動負荷に対して適応していないので、酸素を十分に取り入れられない状態が続きます。特に走り慣れていない人や急にスピードを上げた場合に、しばらくの間息苦しくなるのはこのためです。その後、身体も温まり適応してくると必要な酸素量に摂取できる酸素量が追いつき、バランスが取れてフッと「体が楽になる」状態になります。この状態を「セカンドウインド」といいます。
セカンドウインドの状態が現れるには、その人の体力・持久力・心肺能力・最大酸素摂取量などにより個人差がありますが、早い人で走り始めて5分程度、遅い人だと30分程度かかります。走り始めの苦しさを軽減させるためには、ウオーミングアップやストレッチなどをしっかり行い、十分身体を温めておき早く身体が順応できるように準備しておく必要があります。また、走り始めからペースを上げ過ぎずにゆっくりペースアップしていくとよいでしょう。
日本成人病予防協会 総務省認証 学術刊行物より