フラと健康/ハワイの音楽と脳波

<ハワイの音楽と脳波>

フラがリラックスできる一つ目の要因は、ハワイのゆったりとした音楽により、脳の周波数に変化が起こることです。

人間の大脳皮質は、およそ140億もの神経細胞でつくられたコンピュータのようなものです。その神経細胞からは、常に極わずかな電気が発生し、その強さは波打つように変わっていきます。これを脳波といいます。

脳波は時々刻々と変化する脳の自発的な電気活動を頭皮上の電極から記録したものです。脳の活動状態により脳波の波形、振幅、周波数が変化します。生きている限り、脳に限らず心臓にしても筋肉にしても、人間の体には何らかの電気活動が生じています。しかし、それがあまりにも弱い電力であるため、手を当ててみたところでビリビリと感じることはありません。

●脳波の種類

 脳波は波の速さ(周波数)によって区分されています。周波数の単位は、ヘルツ(Hz)です。脳波は原則として、1秒間を3cmの幅で描くため、この3cmの中にいくつ波が入っているかを測り、周波数を決定します。

周波数は4つに分けられ、周波数の少ないものからδ(デルタ)波:0.5~4㎐、θ(シータ)波:4~8㎐未満、α(アルファ)波:8~13㎐、β(ベータ)波:13㎐を超える(13を含まない)です。α波をリラックスしている状態の基本的なリズムとし、それより周波数の少ないδ波やθ波は「徐波(じょは)」、周波数の多いβ波「速波(そくは)」と呼ばれます。

 

各波形のイメージとしては、α波がリラックスしているとき、それよりも周波数の多いβ波は、何かに集中したり、考え事をしたりするときなどに現れやすくなります。α波よりも周波数の少ないδ波やθ波は、脳の働きが弱まった時に現れ、健康な人の場合は眠気を催したとき、また、睡眠中に現れます。

 

●ハワイの音楽による脳波の変化

人は音楽を聴くと、その音楽の周波数に合わせて脳波が変化していきます。緊張でβ波の脳波が続いているときには、θ(シータ)波:4~8㎐未満、α(アルファ)波8~13㎐に近い周波数のゆっくりとしたハワイの音楽を聴くことで、脳波がα波へと近づきリラックスすることができます。クラシック音楽は、全体的にゆったりとして、静かな曲調のものは周波数が少ない傾向があります。中でもモーツァルトの曲は周波数が少なく、癒しをサポートする音楽として理想的だといわれています。また、雨、風、波など自然界の音も同様に少ない周波数であるため、リラックス効果が高いです。

 

●ハワイの音楽による自律神経の変化

音楽は、脳波以外に自律神経にも働きかけることができます。人は眠りにつく際、緊張しているときに働く「交感神経」が優位な状態から、リラックスしているときに働く、「副交感神経」が優位な状態に変化します。しかし、日中の活動により受けた過度な緊張やストレスが刺激となり、交感神経が優位な状態が続くことがあります。そのようなときは、ハワイのゆったりとした音楽を聴くことで、青い海や豊かな自然、美しい花々が思い出され副交感神経が優位な状態となり、心身がリラクックスできます。

 

α波の状態が続き副交感神経が優位になると、免疫細胞が活性化するため、病気の予防にもつながることが分かっています。疲れたときや忙しいときには、フラで用いるハワイの音楽を聴き癒されましょう。

 

資料/日本成人病予防協会

 

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